日本の物件に入居者が決まらないときは?空室の原因、募集の改善とオーナーのチェックガイド

2026年9月28日|日本不動産|東京ママ|温 芳瑜(宅建士試験合格)
日本の物件に入居者が決まらないときは?空室の原因、募集の改善とオーナーのチェックガイド

著者:温 芳瑜(東京ママ)

🏢 株式会社 J&E | 📜 宅建士・税理士・司法書士提携 | 🇹🇼 台湾人が運営 | 📍 東京都

重要ポイント

日本の物件に入居者が決まらないときは、まず実際の入居可能日と掲載条件を確認し、そのうえで露出、問い合わせ、内見、入居申込、契約の記録から、どこで止まっているかを見つけます。家賃、フリーレント期間、写真、設備を見直す前に、同じ条件の競合物件と、同じ期間での見込み実収入を比べます。空室の原因を、すべて家賃や管理会社のせいにしないようにします。

入居者が退去してからしばらく経ちますが、次の入居者がまだ決まりません。台湾に住むオーナーが一番不安に感じるのは、多くの場合、1か月分の家賃が入らないことではなく、次に何をすればいいのか分からないことです。

管理会社からは「もう少し様子を見ましょう」と言われ、自分では家賃を高く設定しすぎたのではないかと心配になります。家具や壁紙を替えようかと考えても、お金をかけて効果があるのかどうか分かりません。

私はまず、「退去から次の入居者が入居するまで」の経過を、管理会社にすべて見える形で出してもらいます。 どの段階で止まっているのかを先に把握してはじめて、何を調整するかを選べます。

以下は、東京ママがまとめた入居者募集のチェック手順です。これは、実際の賃貸経営の経験から整理した一連の仕事の進め方です。

まず正しく数える:あなたの空室は、実際に募集を始めてからどのくらい経っていますか?

退去日、工事完了日、掲載開始日、入居可能日は、同じ日とは限りません。

入居者が月初に退去し、2週間後にようやく修繕の見積もりが確定し、月末にやっと写真を撮り終え、翌月になってから内見の受け付けを始めたとします。この場合、オーナーが感じている空室期間と、市場で実際に物件情報が見られ、内見もできる期間とは違ってきます。

私はまず、次の4つの日付を整理します:

時点確認すること
退去と立会い鍵、室内の状態、敷金、修繕が必要な箇所を確認できているか
室内の整備と工事完了工事の完了日、クリーニングと写真撮影が終わっているか
正式な募集実際の掲載日、掲載条件、情報の更新状況
内見可能・入居可能鍵は誰が持っているか、どう予約するか、最短でいつ入居できるか

「1か月空いている」ことは重く受け止めるべきですが、どう改善するかは、その1か月に何が起きていたかによります。工事の遅れと、掲載後に問い合わせがないのとでは、対処の方向が違います。

管理会社に募集記録表を出してもらう

「いつ入居者が決まりますか」とだけ聞くのではなく、私は管理会社に、入手可能で、かつ委託の範囲内にある記録を出してもらいます:

段階知りたい情報さらに聞けること
掲載有効な掲載リンク、更新日、主な条件写真と条件は一致しているか?ほかの仲介会社はどうやって物件資料を入手するのか?
露出と問い合わせポータルサイトが提供できる閲覧データ、問い合わせ件数入居日や費用、入居資格を尋ねた段階で、やり取りが途切れていないか?
内見予約、実施、キャンセルの件数止まっている原因は日程、鍵、室内の状態、それともほかの要因か?
内見後の反応整理できる主な反応複数の人が繰り返し挙げている問題はどれか?
入居申込と審査申込、書類の追加提出、審査の進み具合改善できる説明や手続きの流れはあるか?
契約と入居申込撤回の理由、契約予定日と入居予定日まだ確定していない条件はどれか?

ポータルサイトごとに同じ閲覧データがあるとは限らないため、データの出どころと期間を明記しておきます。異なるサイトの数字を、そのまま同じ種類の転換率として扱うことはできません。入居希望者の個人情報も、管理会社が適切な方法で取り扱うべきものです。オーナーが募集の見直しのために、不要なプライバシー情報まで集める必要はありません。

問い合わせがない、内見がない、内見後に申込がない:それぞれどう調べる?

掲載後の問い合わせが少ない:まず入居希望者に何が見えているかを確認する

自分の物件の有効な掲載ページを見て、家賃、共益費、初期費用、入居可能日、設備を一つずつ照らし合わせます。写真で主な空間が見えていますか?間取り図に読み取りにくいところはありませんか?

次に、同じ駅・同じ生活圏で、間取りや条件が近い競合物件を管理会社に挙げてもらいます。比べるのは入居希望者がいま実際に選べる物件であり、自分が購入した当時の想定家賃だけで判断してはいけません。

募集賃料と実際の成約賃料も分けて記録します。成約情報が分からないときは「不明」のままにしておき、まだ掲載中の募集賃料を、市場がすでに受け入れた賃料とはみなしません。

問い合わせはあるのに内見の手配が進まない:流れを一度たどってみる

問い合わせに返信している人はいますか?内見できる時間帯ははっきりしていますか?鍵の受け渡しや現地との連絡は手配されていますか?まだ工事が終わっていない箇所には、明確な完了日がありますか?

これらは、管理会社に記録と手順を自己点検してもらうことで確認できます。オーナーが入居希望者のふりをして偽の問い合わせを入れなくても、対応の仕方をきちんと説明してもらうことはできます。

内見後に申込がない:まず繰り返し出てくる反応を探す

複数の人が日当たり、におい、設備の古さ、間取り、費用の総額などを挙げているなら、その問題と見積もりを並べて検討します。一組の内見客だけの好みであれば、すぐに大きく手を入れる価値があるとは限りません。

まずは清掃、故障、情報のずれといった明らかな問題に対応し、そのうえでお金のかかる改善を検討します。写真は現状をありのままに伝えるべきです。照明や撮り方を改善すれば部屋の様子がよく分かるようになりますが、過度な画像加工で実物とのギャップを作ってはいけません。

家賃の値下げ、フリーレント、このまま待つ:どう比べれば公平か?

家賃をいつまでも見直さないわけにはいきませんが、問い合わせがないたびにすぐ変える必要もありません。まず、それぞれの案を同じ期間に並べて、見込みの実収入と支出を比べます。

以下は純粋な計算の例です。部屋はすでに入居可能で、これからの12か月を見るという前提です。共益費、管理費、税金、工事費、募集コスト、その後に再び空室になる場合は含めていません。

想定する案計算条件12か月の家賃収入
月額10万円のまま、さらに1か月空いてから入居10万 × 11か月110万円
月額9.5万円に変更し、すぐに入居9.5万 × 12か月114万円
月額10万円ですぐに入居、ただしフリーレント1か月10万 × 家賃が発生する11か月110万円

この例では、値下げ案のほうが12か月の家賃収入はかえって多くなります。ただし、これには重要な前提が一つあります:条件を変えたあと、本当にすぐ入居が決まることです。現実にはその保証はないため、入手できる需要や問い合わせの情報をもとに、空室期間を変えたケースも別に試算しておくべきです。

比較する期間を延ばしたり、費用を加えたり、入居時期を変えたりすると、順位が入れ替わることもあります。そのため私は「まずフリーレント、値下げは絶対にしない」と一律に主張することはせず、管理会社に提案の根拠と条件の全体を出してもらいます。

フリーレント期間中もほかの費用がかかるのか、契約書にどう記載するのか、中途解約の場合はどう扱うのかも、事前に確認しておくべきです。国は契約を整理する際の参考として賃貸住宅標準契約書を公表していますが、個別の案については、やはりご自身の契約を確認する必要があります。

リフォームするべきか?まず必要な修繕と追加の改善を分ける

部屋を普通に使える状態に戻すことと、次の入居者のために設備を追加することは、別の種類の仕事です。

退去後、どの費用を前の入居者に負担してもらえるかは、室内の状態、契約、適用されるルールに照らして確認する必要があります。国土交通省は、原状回復とは物件を貸し出した当初の状態に完全に戻すことではないとしています。経年変化や通常の使用による損耗は、原則として、入居者の故意・過失などによる損傷とは分けて扱われます。原状回復をめぐるトラブルとガイドライン、特約と費用に関するQ&A

改善工事を検討するとき、私は次の点を見ます:

問い検討の方向
安全や基本的な使用に関わる問題か?必要な修繕と工事の段取りを優先して確認する
内見で繰り返し指摘されている問題か?反応と照らし合わせ、改善がニーズに合っているかを確かめる
条件の近い競合物件にはその設備があるか?自分の部屋がどこで見劣りするかを見て、やみくもなグレードアップを避ける
見積もりの総額と工期はどのくらいか?工事費と工事中の空室期間を合わせて計算する
工事後に何が良くなると見込むか?普通に入居できるようになるのか、断られることが減るのか、それとも家賃を上げる根拠になるのか?

データの裏付けがない値上げ幅は、ひとまず収支表に入れないでおきます。工事をしたとしても、改めて募集の結果を追い、効果が出ているかを確認するべきです。

入居条件は見直すべきか?まず必要な受け入れ体制をはっきり書き出す

オーナーは管理会社と一緒に、いまの申込条件を点検できます。どの条件が建物の管理規約、契約、設備、実際に提供できるサービスの制約から来ていて、どの条件が単に以前の設定を引き継いでいるだけなのかを確認します。

ライフスタイルや家族構成が異なる入居者、あるいは言語面のサポートが必要な入居者を受け入れることを考えるなら、法令に沿った適切な入居審査の条件、利用できる保証会社などの保証の仕組み、説明の方法、緊急時の連絡手段を確認しておくべきです。評価は、実際に契約を履行できるかどうかと物件との相性を基礎とし、国籍などの属性で個別の判断を置き換えないようにします。

ペットの受け入れ、事務所としての利用、短期での利用も、広告の文言を変えるだけでは済みません。まず管理規約、用途、関係する契約を確認します。一般的な長期賃貸の物件を、空室を埋めるためにそのまま民泊として運営できるものとして扱うことはできません。

管理会社の返事が「繁忙期を待ちましょう」だけなら、次のメールはこう書く

現在の募集状況の整理にご協力いただけますでしょうか。有効な掲載ページのリンク、入居可能日、直近の一定期間についてご提供いただける問い合わせと内見の記録、内見後の主な反応をまとめていただけますと幸いです。

あわせて、条件の近い競合物件との比較もお送りください。また、条件の維持、家賃の調整、初期費用の調整、室内の状態の改善のそれぞれについて、ご提案、費用、実施予定日をご説明いただけますでしょうか。そのうえで、次回の見直しの日程も決めさせてください。

このメールの目的は、話し合いを「様子を見ましょう」から、情報があり、行動があり、見直しのタイミングがある仕事の段取りへと変えることです。

見直しの頻度は物件や市場の状況に応じて話し合って決めればよく、すべての物件に同じ日数が当てはまるかのように装う必要はありません。変更するたびに日付を記録しておいてはじめて、あとから、どの調整がどんな変化をもたらしたのかが見えてきます。

空室が長すぎるとき、管理会社の変更やサブリースへの切り替えは選択肢になる?

検討はできますが、まず問題を切り分けます:物件の条件なのか、家賃設定なのか、工事なのか、それとも実行と報告が足りないのか?会社を替えても、もともとの問題が残る可能性があります。

替える場合は、まず現在の管理委託契約、解約の通知と引き継ぎの条件、鍵、広告素材、まだ終わっていない工事を整理します。サブリースについては別途、オーナーに支払われる賃料とその改定、免責期間、修繕、解約の条件を比べる必要があり、コストのかからない空室保険と考えることはできません。国土交通省のサブリースに関する説明

今やることは一つ:あなたの物件の募集進捗表を手に入れる

入居者が決まらないとき、オーナーに必要なのは次の一手を決められる情報です。日付、掲載、反応、対応案を一枚の表にまとめてはじめて、何を直し、何を調整し、誰に引き続き動いてもらうべきかが分かります。

お持ちの物件の管理や募集について相談したい場合は、住所、間取り、家賃と費用、有効な掲載ページ、現在の管理委託契約をご用意のうえ、東京ママの日本不動産代管・賃貸管理サービスにお問い合わせください。お引き受けの可否と具体的な業務範囲は、物件ごとに確認いたします。

参考資料

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本記事は東京ママのオリジナル記事です。公的な参考資料は2026年9月14日に確認しました。募集の流れは実務経験にもとづく提案であり、収入の比較は前提を明示した計算例です。引用の際は出典が東京ママであることを明記し、クリックできる元記事へのリンクを添えてください。全文の転載やその他の利用許諾については、メールでご連絡ください。

よくある質問

日本の物件は、空室がどのくらい続いたら長すぎるといえますか?+

すべての物件に当てはまる日数はありません。まず工事、掲載、内見、入居可能のどの段階にあるかを分け、そのうえで同じ地域、同じ家賃帯、条件の近い物件の募集記録と比べます。一般的には、都心の人気エリアで駅から徒歩10分以内の物件なら、空室期間は3か月以内と見込みます。

日本の物件に入居者が決まらないとき、必ず家賃を下げなければなりませんか?+

必ずしもそうではありません。まず掲載内容と室内の状態を確認し、次に問い合わせ、内見、入居申込のどこで止まっているかを見ます。家賃と需要にずれがあるときは家賃の見直しも選択肢に入りますが、ほかの方法と並べて計算する必要があります。

フリーレント1か月のほうが、毎月の家賃を下げるより必ず有利ですか?+

必ずしもそうではありません。結果は、比較する期間、実際の入居時期、そのほかの費用、契約条件によって変わります。同じ期間で比べ、広告に出ている月額家賃だけを比べないようにしてください。

古い物件は、全面的にリフォームしないと入居者が決まりませんか?+

必ずしもそうではありません。まず必要な修繕を済ませ、そのうえで具体的な反応や競合物件をもとに改善項目を検討します。工事費と工事中の空室期間はどちらも計算に入れるべきで、工事をすれば家賃を上げられると、そのまま保証できるわけではありません。

管理会社に「繁忙期を待ちましょう」と言われるだけのとき、何を求めることができますか?+

契約で取り決めた範囲内の募集記録、有効な掲載情報、競合物件との比較、条件調整の計画を出してもらい、次回の見直しの日程も決めておくよう求めることができます。

空室を減らしたいなら、サブリースに切り替えればそれで済みますか?+

サブリースにすると、家賃の受け取り方と管理の体制が変わります。また、賃料の改定、免責期間、費用、解約などの条件もあるため、契約全体を改めて検討する必要があります。

関連リソース

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