東京中古マンション28ヶ月ぶり下落 日銀利上げ効果が顕在化 都心価格が先に失速、周辺エリアはいつまで持つか

2026年9月28日|日本不動産|東京ママ|温 芳瑜(宅建士試験合格)
東京中古マンション28ヶ月ぶり下落 日銀利上げ効果が顕在化 都心価格が先に失速、周辺エリアはいつまで持つか

著者:温 芳瑜(東京ママ)

🏢 株式会社 J&E | 📜 宅建士・税理士・司法書士提携 | 🇹🇼 台湾人が運営 | 📍 東京都

都心価格が先に失速、周辺エリアはいつまで持つか?日本銀行の政策金利は1.25%となり、1995年以来の最高水準に達しました。不動産調査会社・東京カンテイが8月の中古マンション価格を公表しました。東京都の平均募集価格は70平方メートル換算で1億1,274万円となり、7月比0.2%下落し、28ヶ月ぶりの下落を記録しました。

下落は最も価格の高い都心部から先に現れました。千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷の都心6区では、平均募集価格が4月の高値から4ヶ月連続で下落しています。同じ月、賃貸市場は逆の動きを見せました。東京23区の分譲マンションの募集賃料は3ヶ月連続で上昇し、8月には1平方メートルあたり5,170円に達しました。

9月18日、三菱UFJ信託銀行のMUFG不動産研究所は、東京23区の賃貸マンション賃料が2030年までにさらに約11%上昇する可能性があるとの予測を発表しました。

東京の不動産価格上昇は、まず最も高価な都心部で一服

高価格帯の都心部ではすでに調整局面に入っており、売り物件数が増加し、値下げ物件の割合と値下げ幅も拡大しています。

都心以外の城南・城西・城北・城東の各エリアでは、8月の平均募集価格は小幅な上昇を維持しており、首都圏全体でも前月比プラスとなっています。これらの数値は売主の提示価格であり、最終的な成約価格はさらに低くなる可能性があります。現時点で確認できるのは、東京で最も高価なエリアが先に上昇を止めたということです。

価格は止まっても賃料は上昇中、賃貸需要が衰えていないため

東京カンテイが今年1月に発表した年次レポートによると、東京の人口は増加を続けており、さらに不動産価格の上昇によって、より多くの人々が賃貸市場に留まる傾向が強まっています。近年では、新築マンションの引き渡し後に自己使用せず、そのまま賃貸に出すケースも増えており、都心の高価格帯物件でとくに目立っています。

ここでの賃料もオーナーが募集時に掲示する価格であり、最終的な契約金額とは異なる場合があります。

利上げ後、投資家が不動産に求める利回りも上昇

不動産投資家が物件価格を評価する際によく用いられるのが純利回り(ネット利回り)です。これは物件の年間純賃料収入を価格で割ったものです。1億円のマンションで、管理費・修繕費を差し引いた年間収入が380万円であれば、純利回りは3.8%となります。

金利が上昇すると、預金や債券の利回りが高まるため、投資家は不動産に対してもより高いリターンを求めるようになります。もし求める利回りが3.8%から4.2%に上昇した場合、同じ380万円の収入では、その物件の価値は約9,050万円まで低下します。1億円の価値を維持するには、年間純収入を420万円、つまり約11%増やす必要があります。

MUFG不動産研究所が5月に発表したレポートでも、まさにこの数値が使用されています。J-REITは証券取引所に上場している不動産投資信託であり、J-REITに投資することは、オフィスビルやマンションなどの不動産を間接的に保有することと同じです。J-REITが保有する物件の平均鑑定利回りは約3.8%ですが、J-REIT株価から逆算した利回りは、鑑定利回りより約0.4ポイント高くなっています。つまり、株式市場の投資家はすでに高い利回り基準で同一物件の価格を評価していることになります。

同レポートでは、今回の利上げサイクルの終着点について市場の多数派は約1.5%と見ているものの、債券価格から逆算すると、4〜5年後の金利はすでに2%台半ばに織り込まれていると指摘しています。日銀は9月の声明において、経済・物価・金融情勢を踏まえながら利上げを継続する方針を示しました。

円建て住宅ローンで東京の不動産を購入されている台湾人投資家の方々にとって、その影響はより直接的です。日本の住宅ローンの変動金利は、各銀行が政策金利をもとに独自に調整しており、タイミングや幅は金融機関によって異なります。

MUFGが予測する賃料上昇幅は、利回り上昇圧力をほぼ相殺できる見込み

MUFG不動産研究所が9月に発表した予測は、東京23区の賃貸マンションの需給状況と過去の賃料推移をもとにモデルを構築し、2030年までに賃料が累計約11%上昇する可能性を算出したものです。研究所は自ら2つのレポートを結びつけ、この上昇幅が利回りの0.4ポイント上昇による影響をほぼ相殺できると指摘しています。

ただし、賃料が11%上昇しても、オーナーの純収入が同様に11%増加するとは限りません。管理費・修繕費・人件費なども上昇しており、賃料上昇分の一部を吸収することになります。

23区の賃料は上昇続くも、築5年以内の物件は上昇が鈍化

築年数の浅い都心物件は、これまで東京の賃料上昇をけん引する主力となってきました。8月のデータを築年数別に分析すると、新築を含む築5年以内の物件では賃料の上昇が鈍化している一方、それ以外の築年数の物件では引き続き堅調な賃料水準を維持しています。

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