日本の総務省は5月29日、2025年国勢調査の速報結果を公表しました。日本の総人口は1億2304万9524人まで減少し、2020年の調査と比べて309万6575人減、減少率は約2.5%となりました。減少人数、減少率ともに、1920年に国勢調査が始まって以来最大の記録となりました。
注目すべきは、この統計にはすでに日本に居住する外国人も含まれているという点です。外国人住民数はすでに392万人に達し、外国人労働者数も257万人を突破しているにもかかわらず、日本全体の人口が縮小し続ける流れを覆すには至りませんでした。
外国人は増え続けているが 日本人の人口減少スピードには追いつかない
近年、日本政府は技能実習制度の拡大、特定技能ビザ、海外人材の誘致などを通じて、労働力を補い続けてきました。少子高齢化が進む中、外国人労働力はすでに日本の産業を支える重要な柱になりつつあります。しかし人口統計を見ると、日本人の自然減少の規模は、依然として外国人人口の増加スピードをはるかに上回っています。
日本の年間出生数はここ数年ですでに70万人を割り込み、死亡数は160万人を超え、自然減少の幅は拡大を続けています。外国人の数が過去最高を更新しても、毎年90万人を超える人口ギャップを埋めるのは難しいのが現状です。これを受けて、これまでの「移民で人口を補う」という期待が楽観的すぎたのではないかと、見直す動きも出てきています。
「地方消滅」だけではない 首都圏から周辺地域への波及効果も弱まり始めた
地域分布から見ると、今回の調査でもう一つ注目すべき変化は、人口減少がもはや過疎地域や地方都市に限られなくなったという点です。統計によると、全国47都道府県のうち、人口が増加したのは東京都と沖縄県のみで、残りの45都道府県はすべて人口が減少しました。
中でも最も注目されているのは、神奈川県、埼玉県、千葉県といった首都圏の中核的なベッドタウン、そして愛知県、福岡県といった地方の経済拠点が、いずれも初めて人口マイナス成長に転じたことです。過去数十年間、日本の地方人口は東京圏へと流出し続け、「東京一極集中」という現象を形づくってきました。全国的に人口が減少していても、首都圏周辺の地域はこれまで人口流入によって成長を維持できていました。
しかし今回の調査結果は、これまで人口成長の砦とみなされてきた地域でさえ、すでに人口減少の圧力に直面し始めていることを示しています。
市町村の9割超で人口が減少
基礎自治体の単位で見ると、日本の人口減少の流れはさらにはっきりと表れています。
全国の市町村の9割超で人口が減少しており、そのうち27.7%の市町村では5年前と比べて人口が10%以上減少しました。これは前回調査のほぼ2倍にあたります。人口流出が続く中、一部の地方自治体では学校の統廃合、公共交通の縮小、医療資源の不足、空き家の増加といった問題に直面しています。
日本の国立社会保障・人口問題研究所は以前、現在の傾向が続けば2070年には日本の総人口が9000万人を割り込む可能性があり、高齢者人口の割合は4割近くに達すると推計していました。
人口減少時代 不動産市場は分化が加速する
不動産市場にとって、今回の国勢調査は地域間格差の拡大傾向を改めて浮き彫りにしました。
これまで投資家は「日本の不動産」をひとくくりの概念として語ることが多かったのですが、人口が一部の中核都市へ集中し続ける中、市場は徐々に異なる軌道へと分裂しつつあります。
東京都心や、産業・交通・国際化の面で優位性を持つ一部の地域は、引き続き人口と資金の流入を集めています。一方で、雇用機会や人口の支えを欠く地方都市は、需要の縮小と資産価値下落のリスクに直面しています。
一部の不動産業者は、今後の不動産価値を左右するカギは、立地や建物の条件だけではなく、「その土地が引き続き人口を惹きつけられるかどうか」になるかもしれないと指摘しています。日本が人口減少時代に入った今、本当に希少なのはもはや土地そのものではなく、長く住み、生活し続けたいと思う人がいる土地なのかもしれません。
東京ママの日本不動産観察
もし過去10年間の日本の人口問題が「地方が消えつつある」ことだったとすれば、2025年国勢調査が突きつけた新しい現実はこうです。日本はすでに「全国が縮小する」段階に入っています。
神奈川、埼玉、千葉、愛知、福岡といった人口の多い県までもが減少し始めたということは、人口の衰退がもはや過疎地域だけの課題ではなく、日本社会全体が向き合わなければならない構造的な課題になったことを意味しています。
この長い人口収縮のプロセスの中で、東京はこれからも繁栄を続けるかもしれません。しかし東京の外にある日本は、多くの人が想像するよりも速いスピードで変わりつつあります。
